2019年総まとめ【読書編】
こんばんは。
今日は大晦日。早いもので2019年も本日で終わりです。
というわけで、自分の記録と頭の整理のためにも今年の総まとめをしておきたいと思う次第でございます。今この文章を書き始めたのが18時前なので、年が明けるまでに間に合わないかもしれない。年をまたぐ可能性は高いんですが、やるだけやっとこう。
ざっと考えただけでもあまりに書き残しておきたいことが多いので、事柄のジャンルごとに【本】【音楽】【仕事】【恋愛】の4本に分けて書こうかな。今回は【本】について。
2019年に読んだ本
今年私が読んだ本は全部で28冊。読んだ順に列挙すると、以下の通り。
・『トラペジウム』高山一実
・『最後の命』中村文則
・『雪の断章』佐々木丸美
・『どんな職場でも求められる人になるためにいますぐはじめる47のこと』藤井佐和子
・『金魚姫』荻原浩
・『恋するように旅をして』角田光代
・『殺人出産』村田沙耶香
・『楽園のカンヴァス』原田マハ
・『この世にたやすい仕事はない』津村記久子
・『最後のトリック』深水黎一郎
・『旅屋おかえり』原田マハ
・『恋愛中毒』山本文緒
・『行きたくない』加藤シゲアキ、阿川せんり、渡辺優、小嶋陽太郎、奥田亜希子、住野よる
・『復讐したい』山田悠介
・『羊と鋼の森』宮下奈都
・『屍人荘の殺人』今村昌弘
・『崩れる 結婚にまつわる八つの風景』貫井徳郎
・『火花』又吉直樹
・『本の読み方』平野啓一郎
・『私の財産告白』本田静六
内訳は小説23冊、エッセイ3冊、自己啓発本2冊といったところ。(エッセイと自己啓発本はいまいち区別が微妙…。)
2018年が29冊だったので、平均して同じペースで読めたかな。
話題作を多く読んだ1年
『かがみの孤城』、『蜜蜂と遠雷』、『火花』、『羊と鋼の森』など、2019年は直木賞や芥川賞、本屋大賞といった有名な賞の受賞作を多く読むことのできた一年だったと思います。また『屍人荘の殺人』は長編ミステリの新人賞である鮎川哲也賞を受賞しただけでなく雑誌やネットで高評価を得ている話題作でもあったりと、各所で評価の高い作品を色々と読んでいけたかな、と。
こういった作品を中心に読んで思ったのは、やはり受賞作や話題作というのはほぼ間違いなく面白いと感じるということ。どれも読む前に目にしていた評判通り、期待を裏切らない展開にクライマックスはバッチリ盛り上がり、カタルシスもあって読後に「ああ、良い本だった」と思える作品ばかりでした。色々と本を読んでいると正直、これはちょっと個人的に微妙だったな、という本もあったりするけれど、話題になっている本では私の場合ですがちゃんと面白い。あまり本を読む習慣のない人でこれから読書を趣味にしたい、という人は直木賞や本屋大賞受賞作から入るというのは良い手だなあと思いました。
私自身としても、著名な賞の受賞作ということを意識して本を読んだことは今年が初めてでした。これからはいち読書好きとして、芥川賞や直木賞受賞作は逐一チェックして、過去の受賞作についても遡って読んでみたいなあ。
純文学との出会い
読書という趣味の観点で見ると、2019年は私にとって出会いの年だったと思うのです。その一つが純文学というジャンル。
これまではどちらかというとエンタメ作品を中心に読んできていたと思うのですが、今年は少し視野を広げるために三島由紀夫の名作『金閣寺』や前の見出しでも挙げた芥川受賞作の『火花』などを読んでみました。
『金閣寺』については、実は高校生の時に一度読んだことがあります。しかし現代文の授業の課題で長期休暇中に読み、予め配られていた記述問題が書かれたプリントを解いて提出する、という形。この時私はまだ今ほどは読書に対して興味がなくて、課題を提出するということだけを目的に飛ばし飛ばしで文章を追うだけで終わったので、当然この作品の魅力を理解することもなかったわけです。実際今回再読するにあたってもほとんど内容も覚えていなかったし。
そして今年、20代半ばになってから再読してみたわけですが、やはり読んでみて思うところはかなり変化していて。というか、高校生の頃は思うところも何もなかったのだけれど。
『火花』もそうなんだけれども、こういった「純文学」というものは多分、主人公やその周りの人々の苦悩や葛藤によくスポットが当てられる。(私の偏見だったらすみません。)そういう人間の心の奥底にあるどろりとした感情とか、行き場のない焦りや不安や嫉妬だとか、そういう正の方向ではない気持ちが描かれた文章の魅力が分かるようになってきた気がします。
17歳のあの頃と、24歳の今。7年の間に変わったのはきっと、自分自身この間に人間らしい焦りや不安を知ったからなんだろうな。あの頃にはまだ味わいきってなかった自分への不満や怒り、社会の理不尽に対する無気力、そういった感情を知ってしまったから、それに似た感情を描き出した作品に共感を覚えてそれによって自分が救われたと思えるようになったんだ。
そう思うと、大人って毎日仕事も私生活も大変だし理不尽なことも多いけど、大好きな本をこうやってもっと楽しめるようになったっていう点では大人になってよかったなあと思います。
今年は珍しく『金閣寺』といった名作を読んだのですが、今後はこういった過去の時代の著名な作品も少しずつ読んでいければいいな。
自己啓発本、実用書に挑戦
『本の読み方』、『私の財産告白』、この辺りは小説ではない本で、いわゆる実用書とか自己啓発本と呼ばれる類のものと勝手に思っているのですが、どうなのだろう。何にせよ、これまでほとんど小説しか読まなかった私が小説以外に手を出したのは大きなトピックなのです。これも前項に引き続き、本にまつわる今年の出会いだったなあ。
『本の読み方』は表紙に書かれた「スローリーディング」という言葉に惹かれて手に取った本。実際の文学作品を引用しながら、速読ならぬ遅読=スローリーディングの極意について伝授する、といった内容の一冊でした。読書習慣のない方はもちろん、普段からよく本を読む人にとっても興味深い内容だと思う。今よりもっと読書を積極的に楽しめるようになると思います。
『私の財産告白』は、かつての東大教授で「月給4分の1天引き貯金」と投資によって巨万の富を築いた本多静六(参考:Wikipedia)の自伝的著書。私は正直現時点ではあまり投資や貯蓄に興味がないので自分ではこういう本は選ばなかったと思うのですが、最近そういったことに関心があって色々と勉強しているという恋人に薦められ貸してもらいました。ちょっとかじってみるか、くらいの心持で何となく読み始めてざっと読破したのですが、これがまた読んでみると意外と「なるほど!」と思うことが多くてですね。例によって恋人の薦めにより私もYoutubeで勉強用の動画を漁ってみたりしながらお金の勉強にも手を出しながら、並行してこの本も読んでみたのですが、やはり実際問題で考えてお金って大事だよなあと思う。家族を守ったり自分の夢を叶えるためにはある程度は金銭の面での安定を確保しておかなければならない。そうした時にどうしても全く準備をしないわけにはいかないんですね。そして努力次第でその地盤を自分で固めることはできるんだけども、そのためには努力をするための正しい知識が必要で、その時にこういった本から知識を得たりすることが必要になる。自分がこういうことをしたいって思いついたときに、やはり本は心強い味方になってくれる。
来年以降は、社会人3年目にもなるわけだしいわゆるビジネス本も読書の中に取り入れてみてもいいかな、と思っています。やっぱり仕事のできる女になりたいもんね。
2020年に向けて
というわけで、今年は話題作についての発見や純文学や実用書、自己啓発本との出会いなど、大好きな読書について新しい発見をすることのできた一年でした。これを踏まえて、来年は次の3点を掲げて引き続き読書を楽しんでいきたいと思います。
・国内外の過去の名作を読んでみる。
・ビジネス本に手を出してみる。
2020年も、素敵な本との出会いに満ち溢れていますように。